沖縄県で日本型ライドシェアは利用できる?那覇市や石垣市のライドシェアの取り組みをご紹介

観光需要が増えてきた昨今、タクシー等を活用したラストワンマイルのニーズが高まり供給不足に陥っているというニュースを見かけることが多くなりました。国内外から訪れた人をスムーズに目的地に誘導できなければ観光産業の機会損失につながります。

この問題には国も積極的な動きを見せて解決を試みています。その中で出てきた解決策の一つがライドシェアです。

本記事では、沖縄県で日本型ライドシェアが利用可能かどうかについてと、那覇市や石垣市が取り組んでいるライドシェアの紹介、また各自治体が取り組んでいるデマンドタクシーの情報をご紹介いたします。

沖縄県について

沖縄県は、日本の九州地方に位置します。県庁所在地は沖縄市で人口は約140万人です。サトウキビのせいさんりょう全国1位と言われています。

沖縄県には那覇空港を利用して訪れる人がほとんどだと思います。その那覇空港から効率的に各観光スポットへ行くには車を使うことをお勧めします。バスやモノレールなどの公共交通手段も利用できますが、観光スポットによっては利用時間に制限があったり、公共交通手段ではたどり着けないスポットもあります。

まずは、どの観光スポットを巡りたいのか。そしてその交通手段をどうするのかを予め計画することをお勧めします。

沖縄県の市町村

沖縄県には41の市町村があります。そのうち市は11(那覇市、宜野湾市、石垣市、浦添市、名護市、糸満市、沖縄市、豊見城市、うるま市、宮古島市、南城市)あります。

自然豊かな観光スポットを巡りたい場合は、恩納村、今帰仁村、北谷町など市郡から離れた場所への移動方法を考える必要があります。

沖縄県のご当地グルメ

沖縄県は美味しいご当地グルメがあります。以下におすすめのグルメを紹介します。

ゴーヤーチャンプルー

ゴーヤと豆腐とその他いろいろな食材を炒めた沖縄の郷土料理です。

沖縄そば

そば粉を使わず小麦粉だけを使った太めの麺と、豚骨やかつお節からとった濃厚なだしで仕上げたこってりとした汁の麺類です。ソーキ(豚肉)がトッピングされるとソーキそばに名前が変わります。

サーターアンダギー

小麦粉を卵、砂糖と合わせてこねて油で揚げた沖縄風のドーナツです。

ラフテー

ラフテーとは、沖縄で古くから親しまれている豚の角煮です。 普通の角煮との違いは、皮付きの豚の三枚肉を使い、調理に泡盛を用います。

ライドシェアとは

ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。

ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。

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日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始

2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。

対策方針

  • タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
  • 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
  • ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
  • タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
  • 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
  • ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
  • ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築

なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。

沖縄県のライドシェア検討状況

日本型ライドシェアの運行

2024年4月の時点で、沖縄県では日本型ライドシェアの運行は行われておりません。

日本型ライドシェアの運行申請について

2024年3月29日の国土交通省の発表によると、政府の調査対象外エリアのライドシェアについては「簡便な方法により不足車両数を算出し、タクシー事業者に実施意向がある場合は、4月以降順次開始して良い」と記されています。簡便な算出方法とは、「金曜日・土曜日の 16 時台から翌 5時台をタクシーが不足する曜日及び時間帯とし、当該営業区域 内のタクシー車両数の5%を不足車両数とみなす」のような調査結果報告のことを指すようです。

上記に限らず、営業区域内の自治体が、特定の曜日及び時間帯における不足車両数を運輸支局へ申し出た場合は、その内容を不足車両数とみなし、タクシー不足分を補うライドシェアの運行本数が決まるようです。ただし地域によっては適用外となる場合もあるので注意が必要です。

運輸局への申請については国土交通省のホームページに申請書が公開されました。必要事項を記入のうえ受理された場合に、該当エリアでのライドシェア運行が許可されます。なお、申請手続きは「ライドシェア事業を実施しようとする法人タクシー事業者が行う」とされています。

現時点でライドシェア事業を運行するためには、自治体の調査とタクシー事業者の協力が必要になります。詳しくはこちらをご覧ください。

沖縄県は政府の調査対象エリア外に該当します。よって、上記の申請を行い、承認が下り次第県内でのライドシェア運行を開始することができます。

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石垣版ライドシェア

沖縄県石垣市は、2024年4月から一般ドライバーが有償で客を運ぶ「石垣版ライドシェア」を開始すると発表しました。このサービスは、原則禁止されていたライドシェアについて、政府の限定解禁方針を受けて始まるものです。

「石垣版ライドシェア」では、一般ドライバーが地元タクシー会社と雇用契約を結び、自家用車ではなくタクシー車両を活用します。運賃はタクシーと同じで、ダイナミックプライシング(変動価格制)は採用されません。また、地域や時間帯も限定され、タクシー配車アプリのマッチング率などのデータを使い、客観的な基準を定めます。

この新しいサービスは、タクシーの供給不足を解消するための一環として導入されます。特に、観光地では観光客が多い時期や時間帯などに対応することが考えられています。安全性確保や事故時の補償に関する懸念を踏まえ、車両整備や運行管理、ドライバー教育はタクシー会社が負うことになります。

沖縄で実施中の女性専用ライドシェアについて

沖縄県では2024年4月から女性専用ライドシェアの運行を開始しています。運営会社は株式会社オキジモです。オキジモによると、以下の調査結果から女性専用ライドシェアの立ち上げに至ったとされています。

  • 海外ライドシェアでは、女性や子どもの安全対策として「女性専用ライドシェア」が提供されている。
  • 独自調査で、男性に比べて女性の方が安全面を重要視している結果に。ドライバーとして「安全対策」を重要視する人は女性79.05%、男性57.47%。利用客として「安全性に対する不安」を懸念とした人は女性85.35%、男性77.5%。
  • オキジモ30万人ユーザーのボリューム層は30代〜40代の女性、オキジモの満足度向上のため女性に限定。

この結果より、ドライバーは女性限定、利用者は女性または子ども限定(女性と同乗する場合に限り男性も可)となっております。

その他自治体の取り組み

沖縄県では、地域住民に満足する移動手段を提供できていないエリアにおいて、各自治体がデマンドタクシー(相乗りタクシー)などの取り組みを行っています。いくつか事例を紹介します。

那覇市:真和志地域乗合タクシー

高低差のある地形や狭い道路が多く存在する真和志地域において、既存の公共交通体系では市民や観光者の移動が困難という課題を抱えていました。その課題を解決する手段としてデマンドタクシーの運行が開始されました。事前に予約を行い、乗降場所から通常のタクシータイプの車両で移動することができます。

このエリアにおいては那覇市の中心部で首里城の近辺です。少し移動すればモノレールの駅など交通網が充実しているエリアがあるので、そこまでの移動手段として活用されることが想定されます。

南城市:デマンドバス「おでかけなんじい」

南城市ではデマンドバスが1時間間隔で1日12便運行しています。乗降場所から5人乗りの車両で南城市内の移動が可能です。

自治体のホームページを調べましたが、デマンドバス運行の背景はわかりませんでした。南城市は市内循環バスの運行もあるため、ここの棲み分けが読み解けませんでした。もしかすると循環バスまでの移動手段のサポートの役割を担っているのかもしれません。

沖縄のライドシェア料金を予想

今後ライドシェアが沖縄でも運用開始されることを見越して、かってにライドシェアの料金相場を予想してみました。こちらの記事もお楽しみください。

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NearMe(ニアミー)を利用したライドシェア

NearMeは乗車地から空港へ移動するためのタクシーをライドシェアすることができるサービスです。※政府が推進している「日本型ライドシェア」とは異なります。

NearMe Airport:エアポートシャトル

最大9名まで乗ることができるライドシェア(相乗り)サービスです。乗車地から目的地(空港)までのルートをAIで分析し、利用者をピックアップするルートの最適化を行い、目的地に向かいます。
ドライバーはNearMeが提携している運行事業者が行います。

NearMe Limo:エアポート貸切リモ

最大9名まで乗ることができる貸切ハイヤー・タクシー配車サービスです。NearMe Airportとは異なり、荷物の追加料金は発生しません。乗車48時間前まではキャンセル無料です。ドライバーはNearMeが提携している運行事業者が行います。

那覇空港から那覇国際通りまでNearMeを利用する

沖縄県では、那覇市、浦添市、宜野湾市、北谷町、西原町、名護市、大宜味村、東村、国頭村でNearMe Airportを利用することができます。

1週間後に大人2人子供2人で那覇空港から那覇国際通りまで利用する場合の価格がどうなるのか見てみましょう。結果は次のようになりました。

料金は1980円となりました。この料金には早割(7日前予約)が適用された金額です。大人2人子供2人を単純に4人で移動したと考えると、一人当たり500円程度で目的地にたどり着くことができそうです。また、前述したライドシェアの料金予測とほぼ同等の料金となりました。なお乗客が増えた場合はこの金額よりも安くなる可能性があります。

NearMeが気になる方はこちらからアプリをダウンロードしてみてください。[Sponsored]

沖縄県で利用できるタクシー配車アプリ

最後に、沖縄県で利用できるタクシー配車アプリについても抑えておきましょう。

Uber Taxi(ウーバータクシー)

グローバルでライドシェアサービスを展開しているUberでは、日本でUber Taxiのサービスを展開しています。

沖縄県は、那覇市、宜野湾市、浦添市、名護市、糸満市、豊見城市、うるま市、南城市、国頭村、今帰仁村、本部町、恩納村、金武町、読谷村、嘉手納町などで利用することができます。最新の情報はUberにて確認してください。

Go

GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しています。

沖縄県は、沖縄本島 ※が対象エリアです。(※一部地域を除く)

現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。


まとめ

いかがでしたか?沖縄県では石垣島でライドシェアの運行が開始されました。そして、地域住民の移動手段に課題を感じている自治体ではデマンドタクシーなどの取り組みが行われています。そして、2024年4月から「簡便な方法により不足車両数を算出し、タクシー事業者に実施意向がある場合は、4月以降順次開始して良い」と国土交通省から発表がありました。沖縄県で日本型ライドシェア事業を運行するためには、沖縄県の自治体の調査とタクシー事業者の協力・申請が必要になります。ラストワンマイルの移動手段不足の課題解決にライドシェアが貢献するかどうか、注目していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!

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