日本では2024年4月に日本型ライドシェアがスタートしましたが、世界のライドシェアは日本よりも先駆けて実施されており、各国ごとに独自の進化が行われております。フランスでは一体どのような状況になっているのでしょうか。この記事では、フランスでライドシェアは利用できるのか、主要ライドシェアサービスはどのようなものがあるのかご紹介いたします。
フランスのライドシェアについて
フランスでは、2021年から政府主導でライドシェアが正式に解禁され、短期間で急速に普及しています。この制度導入後、わずか2年半で600万回以上の移動実績を記録していると言われています。ライドシェアは観光客や地元住民にとっても便利な移動手段となっており、フランス国内の主要都市では特にその需要が高まっています。
フランスのライドシェア市場は、2024年には24億1,000万米ドルに達すると推定され、2029年までには38億3,000万米ドルに成長することが予測されています。参考:Mordor Intelligence
フランスの主要ライドシェアプレイヤー
BlaBlaCar
サービス概要
BlaBlaCarは、長距離ライドシェアリングを専門とするサービスで、乗車希望者とドライバーをマッチングさせるプラットフォームを提供しています。経済的かつ環境に優しい移動手段として、多くの利用者に支持されています。
運営会社
BlaBlaCarは2006年に設立され、本社はパリにあります。現在、同社はヨーロッパを中心に世界中でサービスを展開しています。フランスが本社ということもあり、国内では多くの方が認知し、利用しているサービスです。
フランスで提供されているサービス・オプション
BlaBlaCarは、通常のライドシェアサービスに加え、定期的な通勤ライドシェアやバスサービスのBlaBlaBusも提供しています。これにより、利用者は目的に応じた移動手段を選択できるようになっています。
フランスの提供エリア
BlaBlaCarはフランス全土で利用可能です。主要な提供エリアには、パリ、マルセイユ、リヨン、トゥールーズ、ボルドー、ニース、ナント、リール、ストラスブール、レンヌ、グルノーブル、ディジョン、アンジェ、ナンシー、サン=テティエンヌ、モンペリエ、カーンなどが含まれます。
目安の料金
BlaBlaCarの料金は距離に応じて設定されており、例えばパリからリヨンまでの約460キロの移動は、1人あたり約25〜35ユーロ程度と言われています。時期や混雑のタイミングや利用するオプションによって料金が異なるため、詳細はサービスサイトをご確認ください。
Zify France
サービス概要
Zifyは、2015年に設立されたZifyは、3,000万キロ以上の相乗りを支援しています。Zifyは、人工知能(AI)によって駆動された相乗りサービスで、乗客と空席のある車の所有者をリアルタイムで結びつけ、Zifyウォレットを使用して旅行費用を分担します。
運営会社
Zifyは、フランスのパリに拠点を置く主要なMobility-as-a-Service企業で、ヨーロッパ全域で事業を展開しています。
フランスで提供されているサービス・オプション
Zifyは、オンデマンドライドシェアを提供しており、ユーザーはアプリを通じてすぐにドライバーを見つけることができます。また、定期的な通勤ライドシェアオプションも提供しています。
フランスの提供エリア
Zifyはパリを中心にサービスを提供しており、その他にもリヨン、マルセイユ、トゥールーズ、ボルドー、ニース、ナント、リール、ストラスブール、グルノーブル、レンヌ、アンジェ、モンペリエなど主要都市で利用可能です。
目安の料金
Zifyの料金は短距離のライドシェアの場合、10キロあたり約5ユーロ程度が一般的です。時期や混雑のタイミングや利用するオプションによって料金が異なるため、詳細はサービスサイトをご確認ください。
Flix Mobility
サービス概要
Flix Mobilityは、長距離バスサービスFlixBusを提供しています。手頃な価格で快適な移動手段を提供することを目指しています。
運営会社
Flix MobilityはドイツのUnternehmerTUM社が運営しており、現在はフランスを含むヨーロッパ全域でサービスを展開しています。
フランスで提供されているサービス・オプション
長距離移動のサービスなので設備が充実しています。まず、座席にはリクライニングやオットマンなど快適な移動ができる工夫がされています。車内はトイレやエアコンが完備されているほか、Wi-Fiやコンセントも設置されています。また、一部の車両では、映画やテレビ番組を無料で楽しむこともできます。
フランスの提供エリア
フランスでは、パリ、リヨン、マルセイユ、ニース、ボルドー、トゥールーズ、ナント、リール、ストラスブール、グルノーブル、レンヌ、アンジェ、ディジョン、モンペリエ、カーンなどが含まれます。特に主要都市間の移動に人気があります。
目安の料金
FlixBusの料金は距離と予約時期によって異なりますが、パリからリヨンまでのバス移動は約15〜25ユーロ程度です。時期や混雑のタイミングや利用するオプションによって料金が異なるため、詳細はサービスサイトをご確認ください。
Uber
サービス概要
Uberは、オンデマンドで車を手配できるライドシェアサービスを提供しており、ライドシェア市場では世界中トップクラスのシェアがあります。短距離から長距離まで、さまざまな移動ニーズに対応しています。
運営会社
Uberはアメリカ発の企業で、現在は世界各国に拠点があります。
フランスで提供されているサービス・オプション
Uberは、通常のライドシェアサービスのほか、UberPOOLやUberX、UberBLACKなど、さまざまなオプションを提供しています。これにより、利用者は予算やニーズに応じて最適なサービスを選択できます。
フランスの提供エリア
Uberのサービスはフランス全土で利用可能です。特にパリ、リヨン、マルセイユ、ニース、ボルドー、トゥールーズ、ナント、リール、ストラスブール、グルノーブル、レンヌ、アンジェ、ディジョン、モンペリエ、カーン、サン=テティエンヌ、ナンシーなどの主要都市での利用が一般的です。
目安の料金
Uberの料金は移動距離と時間によって異なりますが、パリ市内の10キロメートルの移動は約10〜20ユーロ程度が一般的です。時期や混雑のタイミングや利用するオプションによって料金が異なるため、詳細はサービスサイトをご確認ください。
まとめ
フランスでのライドシェアは2021年に解禁となり、観光客や地元住民にとって便利で経済的な移動手段として急速に普及しています。ライドシェアサービスを有効活用することで、フランス国内の移動がさらに快適で手軽になります。特に公共交通機関が高額な主要都市では、ライドシェアが費用対効果の良い移動手段として有用になる場合があります。今後フランスでもライドシェア市場の成長が期待されます。
<関連記事>
- ドイツの主要ライドシェアサービスについて
- 東京都23区、武蔵野市、三鷹市で日本型ライドシェア利用開始!料金や予約方法を紹介
- Uberなど世界のライドシェアは日本型ライドシェアやタクシーよりも安い?料金の仕組みと比較結果をご紹介
最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!
コメント