福島県で日本型ライドシェアやデマンドタクシーは利用できるのか

観光需要が増えてきた昨今、タクシー等を活用したラストワンマイルのニーズが高まり供給不足に陥っているというニュースを見かけることが多くなりました。国内外から訪れた人をスムーズに目的地に誘導できなければ観光産業の機会損失につながります。

この問題には国も積極的な動きを見せて解決を試みています。その中で出てきた解決策の一つがライドシェアです。

本記事では、福島県で日本型ライドシェアが利用可能かどうかについてと、各自治体が取り組んでいるデマンドタクシーの情報をご紹介いたします。

福島県について

福島県は、日本の東北地方に位置します。県庁所在地は福島市で人口は約180万人です。鯉の生産量が全国第1位と言われています。

福島県の観光スポットに目を向けると、会津若松市の若松城や会津武家屋敷など歴史に触れられるスポットや、磐梯山や猪苗代湖、尾瀬ヶ原など自然を満喫するスポットが多数あります。

福島県の文化で全国的に有名な催しといえば、相馬野馬追です。騎馬武者が勇壮な戦国絵巻を繰り広げる伝統行事で国重要無形民俗文化財に指定されています。

福島県の市町村

福島県には59の市町村があります。そのうち市は13(福島市、会津若松市、郡山市、いわき市、白河市、須賀川市、喜多方市、相馬市、二本松市、田村市、南相馬市、伊達市、本宮市)あります。

福島県のご当地グルメ

福島県は美味しいご当地グルメがあります。以下におすすめの10品を紹介します。

喜多方ラーメン

コシのある平打ちちぢれ麺に、あっさりとした醤油スープが絡む福島を代表するラーメンです。

会津ソースカツ丼

ご飯の上に、たくさんの千切りキャベツと特製ソースに浸したとんかつをのせた会津地方のソースカツ丼です。

こづゆ

干し貝柱で出汁をとり、豆麩・椎茸・人参・里いも・糸こんにゃくなどを入れ、醤油・塩などで味付けした薄味のお吸い物です。

馬肉料理

特に馬刺しは会津の郷土料理となっており、「からし味噌」をつけて食べるのが特徴です。

にしんの山椒漬け

みがきにしんと山椒の葉を交互に重ね合わせ、醤油・砂糖・酢などの漬けダレに漬け込んだ会津地方の郷土料理です。

白河ラーメン

平打ちぢれ麺と鶏ガラや豚骨をベースにした醤油系スープで、チャーシュー・ネギ・ほうれん草・メンマなどのトッピングが一般的な白河市のご当地ラーメンです。

福島円盤餃子

餃子をフライパンに円盤状に並べて焼き上げます。野菜が多めであっさりとした味付けが主流です。

高遠ねぎそば

長ねぎを箸のようにして食べるおそばです。ねぎはそのままかじることで薬味の役割も果たします。

クリームボックス

厚めの食パンに白いミルククリームが塗られた福島県郡山市が発祥の菓子パンです。

いかにんじん

スルメとニンジンを細切りにし、醤油、日本酒、みりんなどで味付けする郷土料理です。

ライドシェアとは

ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。

ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。

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日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始

2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。

対策方針

  • タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
  • 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
  • ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
  • タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
  • 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
  • ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
  • ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築

なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。

福島県のライドシェア検討状況

日本型ライドシェアの運行

2024年4月時点で、福島県では日本型ライドシェアの運行は行われておりません。

日本型ライドシェアの運行申請について

2024年3月29日の国土交通省の発表によると、政府の調査対象外エリアのライドシェアについては「簡便な方法により不足車両数を算出し、タクシー事業者に実施意向がある場合は、4月以降順次開始して良い」と記されています。簡便な算出方法とは、「金曜日・土曜日の 16 時台から翌 5時台をタクシーが不足する曜日及び時間帯とし、当該営業区域 内のタクシー車両数の5%を不足車両数とみなす」のような調査結果報告のことを指すようです。

上記に限らず、営業区域内の自治体が、特定の曜日及び時間帯における不足車両数を運輸支局へ申し出た場合は、その内容を不足車両数とみなし、タクシー不足分を補うライドシェアの運行本数が決まるようです。ただし地域によっては適用外となる場合もあるので注意が必要です。

運輸局への申請については国土交通省のホームページに申請書が公開されました。必要事項を記入のうえ受理された場合に、該当エリアでのライドシェア運行が許可されます。なお、申請手続きは「ライドシェア事業を実施しようとする法人タクシー事業者が行う」とされています。

現時点でライドシェア事業を運行するためには、自治体の調査とタクシー事業者の協力が必要になります。詳しくはこちらをご覧ください。

福島県は政府の調査対象エリア外に該当します。よって、上記の申請を行い、承認が下り次第県内でのライドシェア運行を開始することができます。

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自治体の取り組み

調べたところ、二本松市の安達・岩代・東和地域でデマンドタクシー(予約制の相乗りタクシー)が運行されています。自宅のできる限り近い場所から、運行区域内の目的地まで利用することができます。詳しい利用方法は二本松市のホームページに書かれています。

二本松市は人口5万人で、都心部と比較すると人口密度の薄い地域です。この地域は一家に一台車がある地域と想像します。その環境で相乗りタクシーの運行が自治体によって行われているということは、過疎地域で移動手段が不足して困っている住人がいる課題を抱えていることが考えられます。従って、福島県においてはタクシー不足の課題ではなく、地方の交通手段不足の課題に対して相乗りタクシーを導入して課題解決を試みています。当該エリアで課題が解決していない場合は、日本型ライドシェアの導入も検討する必要があるでしょう。

福島県で利用できるタクシー配車アプリ

最後に、福島県で利用できるタクシー配車アプリについても抑えておきましょう。

Uber Taxi(ウーバータクシー)

グローバルでライドシェアサービスを展開しているUberでは、日本でUber Taxiのサービスを展開しています。

しかし、2024年5月時点で福島県はUber Taxiのサービスを利用することができません。最新の情報はUberにて確認してください。

Go

GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しています。

福島県は、福島市、郡山市、本宮市、白河市 ※、伊達市 ※、会津若松市、田村郡三春町、安達郡大玉村、西白河郡西郷村、伊達郡桑折町、伊達郡国見町、河沼郡湯川村、耶麻郡磐梯町、大沼郡会津美里町が対象エリアです。(※一部地域を除く)

現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。


まとめ

いかがでしたか?福島県では二本松市の一部地域で相乗りタクシーの運行がされていました。背景には地元の住人の交通手段が不足している課題があると考えられます。この課題を解決するために相乗りタクシーの運行が行われていますが、解決に至っていない場合は日本型ライドシェアの導入も視野に入れる必要があると考えます。2024年4月から「簡便な方法により不足車両数を算出し、タクシー事業者に実施意向がある場合は、4月以降順次開始して良い」と国土交通省から発表がありました。福島県で日本型ライドシェア事業を運行するためには、福島県の自治体の調査とタクシー事業者の協力・申請が必要になります。ラストワンマイルの移動手段不足の課題解決にライドシェアが貢献するかどうか、注目していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!

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