宮崎県で日本型ライドシェアやデマンドタクシーは利用できるのか

観光需要が増えてきた昨今、タクシー等を活用したラストワンマイルのニーズが高まり供給不足に陥っているというニュースを見かけることが多くなりました。国内外から訪れた人をスムーズに目的地に誘導できなければ観光産業の機会損失につながります。

この問題には国も積極的な動きを見せて解決を試みています。その中で出てきた解決策の一つがライドシェアです。

本記事では、宮崎県で日本型ライドシェアが利用可能かどうかについてと、各自治体が取り組んでいるデマンドタクシーの情報をご紹介いたします。

宮崎県について

宮崎県は、日本の九州地方に位置します。県庁所在地は宮崎市で人口は約106万人です。柑橘の収穫量が全国1位と言われています。

宮崎県の観光スポットに目を向けると、青島や高千穂など自然豊かなスポットが多く存在します。気候も暖かく、やしの木も見かけることから南国のような雰囲気を味わうこともできます。

個人的に宮崎県で有名な催しといえば、プロ野球のキャンプです。読売ジャイアンツをはじめとした球団がプロ野球のシーズンに備えてキャンプを行います。イベントのような取り組みも行われており毎年の風物詩と言えます。

宮崎県の市町村

宮崎県には26の市町村があります。そのうち市は9(宮崎市、都城市、延岡市、日南市、小林市、日向市、串間市、西都市、えびの市)あります。

宮崎県のご当地グルメ

宮崎県は美味しいご当地グルメがあります。以下におすすめの品を紹介します。

チキン南蛮

宮崎県の代表的な郷土料理です。鶏肉を揚げて、甘酢とタルタルソースをかけて食べます。私も大好きな料理の一つです。

宮崎牛

宮崎牛は、全国和牛能力共進会において4大会連続で内閣総理大臣賞を受賞した、日本でも最高峰の牛肉です。宮崎県を訪問した際は絶対食したい一品です。

肉巻きおにぎり

タレに漬け込んだ豚モモ肉の薄切りをご飯に巻いてこんがりと焼き上げたおにぎりです。甘辛のタレがかかっていて食が進みます。

辛麺

宮崎県延岡市で生まれたB級グルメで、通称「こんにゃく麺」と呼ばれる麺と、ニンニクと唐辛子の効いたスープを溶き卵で仕上げたラーメンです。

レタス巻き

茹でたエビ、レタス、マヨネーズを具材とした巻き寿司です。

完熟マンゴー

宮崎県はマンゴーが有名です。夏には甘くてジューシーな完熟マンゴーを味わうことができます。

ライドシェアとは

ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。

ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。

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日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始

2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。

対策方針

  • タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
  • 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
  • ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
  • タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
  • 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
  • ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
  • ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築

なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。

宮崎県のライドシェアについて

日本型ライドシェアの運行

2024年4月時点で、宮崎県では日本型ライドシェアの運行は行われておりません。

日本型ライドシェアの運行申請について

2024年3月29日の国土交通省の発表によると、政府の調査対象外エリアのライドシェアについては「簡便な方法により不足車両数を算出し、タクシー事業者に実施意向がある場合は、4月以降順次開始して良い」と記されています。簡便な算出方法とは、「金曜日・土曜日の 16 時台から翌 5時台をタクシーが不足する曜日及び時間帯とし、当該営業区域 内のタクシー車両数の5%を不足車両数とみなす」のような調査結果報告のことを指すようです。

上記に限らず、営業区域内の自治体が、特定の曜日及び時間帯における不足車両数を運輸支局へ申し出た場合は、その内容を不足車両数とみなし、タクシー不足分を補うライドシェアの運行本数が決まるようです。ただし地域によっては適用外となる場合もあるので注意が必要です。

運輸局への申請については国土交通省のホームページに申請書が公開されました。必要事項を記入のうえ受理された場合に、該当エリアでのライドシェア運行が許可されます。なお、申請手続きは「ライドシェア事業を実施しようとする法人タクシー事業者が行う」とされています。

現時点でライドシェア事業を運行するためには、自治体の調査とタクシー事業者の協力が必要になります。詳しくはこちらをご覧ください。

宮崎県は政府の調査対象エリア外に該当します。よって、上記の申請を行い、承認が下り次第県内でのライドシェア運行を開始することができます。

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自治体の取り組み

宮崎県は自然豊かな場所がたくさんあります。そのため、車の利用が必要不可欠な地域が多く存在します。近年では、利便性を求めて人口が地方から都心部に集中する事象が発生しています。人口が流出してしまうと過疎化が進み、自治体の予算も逼迫することから公共事業の運営が厳しくなります。すると、公共交通にも影響を及ぼし、路線バスの運行終了など地域住民の移動手段がなくなってしまうこともあります。そのような状態を打開するために、各自治体ではさまざまな取り組みを行っております。いくつか事例をご紹介いたします。

西都市:デマンドタクシー

西都市では、路線バスが廃止されることに伴い、沿線近隣の住民の移動手段に課題を抱えていました。そしてその解決策としてデマンドタクシーの運行を開始いたしました。利用するためには事前予約が必須です。予約は電話予約にて受け付けています。運行は、自宅付近から指定の乗降場所まで移動することができます。詳しい情報は西都市のホームページをご覧ください。

この取り組みでは路線バスに変わる移動手段ということで導入されましたが、加えて公共交通機関の運営コスト面の改善も背景にあったと想定されます。今回は事前予約によって乗車人数や時間、運行ルートの最適化を図ることができるため、コスト面で改善は見込めるのではないかと思います。また、利用者にとっても、運行ルートの最適化によってスムーズな移動ができます。実績がどのようになって、今後どのように改善していくのか気になるところです。

日南市:デマンドタクシー

日南市では一部のエリアでデマンドタクシーの運行が行われています。運行エリアは全部で4ヶ所あり、それぞれで運行日や運行時間が異なるので注意が必要です。利用対象者は該当地域の住民が利用できます。利用するには事前予約が必要です。予約方法は電話予約のみ受け付けています。運行は、自宅から指定の乗降場所まで移動することができます。詳しい情報は日南市のホームページをご覧ください。

ここではやはり、運行エリアによって運行時間が異なる点が気になりました。エリアを跨ぐ場合はどのようなルールになるのでしょうか。実際の利用状況やニーズから改善が必要かもしれません。

小林市:デマンドタクシー「おうらい」

小林市では、公共交通機関の利便性向上と事業継続を図る手段としてデマンドタクシー「おうらい」の実証実験が行われています。2024年12月まで試験を行い今後公共交通機関の方針転換の材料にするとされています。

運行は、北西方地区の希望の乗降場所から市街地の乗降場所まで移動することができます。利用するためには事前予約が必須で、電話予約のみ受け付けています。車両は通常のタクシーを利用します。

実証実験期間は1日4便の運航で、利用料金は600円となります。実験機関中にしては高い印象です。必要なサンプルデータが蓄積されるかどうか気になるところです。

宮崎県で利用できるタクシー配車アプリ

最後に、宮崎県で利用できるタクシー配車アプリについても抑えておきましょう。

Uber Taxi(ウーバータクシー)

グローバルでライドシェアサービスを展開しているUberでは、日本でUber Taxiのサービスを展開しています。

しかし、2024年5月時点で宮崎県はUber Taxiのサービスを利用することができません。最新の情報はUberにて確認してください。

Go

GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しています。

宮崎県は、宮崎市、東諸県郡国富町、東諸県郡綾町が対象エリアです。(※一部地域を除く)

現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。


まとめ

いかがでしたか?2024年4月時点で宮崎県では日本型ライドシェアの運行はされておりませんでした。しかし、過疎地域など地域住民の移動手段に課題を抱えている自治体はデマンドタクシーの運行などで解決を図っている状況が確認できました

2024年4月から「簡便な方法により不足車両数を算出し、タクシー事業者に実施意向がある場合は、4月以降順次開始して良い」と国土交通省から発表がありました。宮崎県で日本型ライドシェア事業を運行するためには、宮崎県の自治体の調査とタクシー事業者の協力・申請が必要になります。ラストワンマイルの移動手段不足の課題解決にライドシェアが貢献するかどうか、注目していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!

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