日本型ライドシェアは、2024年4月8日に東京エリアの開始を皮切りにタクシーの供給不足が顕在化している各地域にも今後展開されます。運行する時間帯はタクシーが不足している時間帯に限定されていますが、タクシー需要不足を補う手段として有効と判断された場合は、運行の時間帯や対象エリアの拡大など、身近な移動手段の一つになる可能性があります。日本型ライドシェアの利用方法を把握しておくだけでもいざという時に便利です。
この記事では日本型ライドシェアが利用できるタクシーアプリとそれぞれの予約方法についてご紹介いたします。海外から日本にお越しの方も、快適な日本の旅を実現するために是非ご覧ください。
ライドシェアとは
ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。
ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。
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日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始
2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。
対策方針
- タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
- 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
- ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
- タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
- 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
- ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
- ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築
なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。
日本型ライドシェアの特徴
日本型ライドシェアの特徴は次のとおりです。
タクシー事業者が車両・ドライバーを管理
4月からスタートした日本型ライドシェアはタクシー事業者が車両・ドライバーを管理することがルールとなっています。従って、タクシー事業者以外の企業が日本型ライドシェアを実施することはできません。しかし、上記に述べたとおり6月以降で一般企業への事業化開放に向けて政府が議論を進める予定となっておりますので、今後の日本型ライドシェアのルールについては注視が必要です。
予約はタクシー事業者と提携しているアプリから
日本型ライドシェアに乗車するためには、運行している時間帯にタクシー事業者と提携しているアプリから予約する必要があります。具体的なアプリと予約方法については後半にお伝えいたします。
流しのライドシェア車両を乗車することはできないと思われます。
日本型ライドシェアのドライバーの特徴

日本型ライドシェアドライバーの特徴は様々あり、事業者によってルールも異なります。ここでは代表的な要素をいくつかお伝えいたします。
資格
タクシードライバーは二種免許の取得が条件となっていますが、日本型ライドシェアのドライバーは普通免許(一種免許)があればドライバー条件を満たす事業者がほとんどです。
雇用形態
日本型タクシードライバーの雇用形態はパートタイム雇用のタクシー事業者がほとんどです。副業として日本型ライドシェアドライバーを行う方も少なくありません。
研修制度
パートタイムといえどタクシー事業者の看板を背負って仕事に従事するので、アルバイト同様に基本的な業務指導を事前に行う場合がほとんどです。予約の受け付け方、利用者の確認方法、出発前の確認事項、利用者乗車中のルール、目的地到着後の操作などが該当します。基本的なコミュニケーションマナーなど含まれる場合もあるでしょう。
服装
タクシードライバーは制服を装着している場合が多いですが、日本型ライドシェアドライバーの服装は規定がない場合が多いです。ドライバーが私服というのはタクシーの利用に慣れている人にとって違和感があると思いますが、スムーズにサービスを利用するためにあらかじめ認識しておくと良さそうです。
日本型ライドシェアの車両について

タクシーの車両は、ワゴンやセダン、ミニバンタイプが一般的です。日本型ライドシェアの車両は、事業者ごとに定めるルールが異なります。ドライバーの自家用車を利用することは共通していますが、事業者によっては、例えば軽自動車がNGと指定されているケースなど規定が存在する場合があります。
一方で、タクシーの供給不足を改善するための日本型ライドシェアです。新車の登録台数の多くを占める軽自動車が利用できないとなると、ドライバーの応募者も減少してしまいます。この懸念に対して、タクシー事業者によっては車両の貸し出しを行うなどの対策を行っている場合もあります。
そのほか安全装備がついていないなど、品質の悪い車両にマッチングしてしまったらトラブルの原因にもなります。日本型ライドシェアを利用する際は事前に、どのような車両が運行に使われているか(または使われていないか)を確認するとより安心でしょう。
日本型ライドシェアが利用できるタクシーアプリ
それでは、日本型ライドシェアが利用できるタクシーアプリをご紹介いたします。
Go
GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しており、国内でも多くの利用者がいます。
タクシー車両の位置情報連携と高度な配車ロジックで待ち時間の最適化を提供しています。英語版にも対応しています。国内大手のタクシー運営会社JapanTaxiとも連携を行っているため、Goアプリを通じて、多くのタクシー車両が予約対象になります。また、4月8日から日本型ライドシェアへの対応も行っています。
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Uber
Uberは2009年にアメリカで誕生した企業です。ライドシェア事業を中心に世界中でシェアを拡大し業界No.1のサービスとなっています。2014年に日本でライドシェアをスタートしましたが、法整備等の問題があったため一度撤退し、タクシー配車アプリとして事業展開していました。この度、法整備が整い日本型ライドシェアのスタートに伴い、4月8日から日本型ライドシェアの対応を行っています。
S.RIDE
S.RIDEはソニーグループ株式会社が保有するAIとIT技術を活用したタクシー配車アプリです。東京都内では最大級の10,000台以上のタクシー車両が走っているとされています。しかし、サービス提供エリアは全国ではない点ご注意ください。4月からライドシェアに対応した機能が追加されています。
DiDi ※予定
中国の会社が運営しているタクシー配車アプリDiDiでも日本型ライドシェアが利用できる見込みとなっています。4月時点ではサービス開始のリリースが出ておりませんでしたが、日本型ライドシェアの特集ページは用意されていました。タクシーの配車サービスは国内の広い範囲をカバーしているので、日本型ライドシェアの対応がスタートした場合、広範囲で利用できることが想定されます。
日本型ライドシェアの予約方法
日本型ライドシェアを利用するためには、タクシー事業と提携している配車アプリから予約する必要があります。ここでは予約可能な配車アプリをご紹介いたします。
Go
まずはアプリのダウンロードと会員登録が必要です。以下画像からアプリダウンロード画面に遷移します。現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。
予約フロー
ライドシェア車両は、タクシーが呼びにくい曜日・時間帯のみでマッチングする仕組みとなります。4/8に日本型ライドシェア利用可能エリアでGoアプリを利用したところ以下のように「ライドシェアドライバー稼働中」の表示が出ました。
「タクシー・ライドシェア」を選択し、マッチングした場合は、運賃が予め確定した状態で指定場所・時間で乗ることができます。4月8日時点では、タクシーとライドシェア車両の選択はできないようでした。気になる方はぜひ一度使って見てください。
安心・安全を保つ仕組みについて
まずはドライバー評価確認機能です。日本型ライドシェア車両への手配の際、当該車両のライドシェアドライバーに対する評価が表示される仕組みになるため、乗車前に確認することができます。乗車後にはドライバーに対する評価をつける画面がアプリに表示されます。乗車体験を利用者全員で評価していくことで、ライドシェアの品質を向上させることができます。
次に乗車中の通報機能です。乗車中、アプリ画面にて警察およびタクシー営業所への通報ボタンが表示されます。万が一身の危険を感じるような事象に遭遇した場合は即座にこの機能を利用しましょう。※画面は開発中のため、実際の仕様とは異なる場合があります。
参照:PR TIMES
Uber
4月上旬より日本型ライドシェアのサービス提供を国土交通省が定めた東京、神奈川、愛知、京都のエリアで開始すると発表しました。そして4月8日に、東京エリアでライドシェアサービスが開始しました。早速アプリを利用してみると、日本型ライドシェアの車両は「自家用タクシー」と表示されました。ライドシェア料金は、Uberの初回利用クーポン50%OFF適用外のため、Uber初回利用の方はタクシー利用の方がお得になる場合があります。

Uber 日本型ライドシェア利用
予約フロー
実際に日本型ライドシェアの利用を試みました。予約の前に、「自家用タクシー」の注意事項を確認しました。利用ができない条件や、キャンセル料金について記載されているので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。

Uber ライドシェア注意事項
実際に予約を行います。移動場所を確定したら事前決済に進みます。Uberに登録している決済方法で決済を行います。
決済が終わったらライドシェア車両の到着を待ちます。

Uber ライドシェア車両待ち
この日は、ライドシェア車両が到着しませんでした。その場合は、このようなキャンセル画面が表示されます。決済した料金は全額返金されます。

Uber ライドシェアキャンセル
安心・安全を保つ仕組みについて
Uberのアプリでは、Uberがグローバルで展開しているライドシェアサービスの運用知見を踏襲し、乗客およびドライバーの安全確保のため、アプリ上の様々な機能を通じて予防と対策を実施しております。
- 家族や友人などの信頼できる連絡先を設定し、乗車状況をリアルタイムで共有する機能
- 利用中に不自然な停車やルート変更を検知し、Uberから乗客に安全確認メッセージを送信する機能
- ドライバーおよび乗客を評価する機能
- 乗車中に問題が発生した場合、アプリの緊急通報ボタンから警察に通報できる機能
これらの機能を活用して、安心・安全にライドシェアサービスを利用しましょう。
参照:PR TIMES
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日本型ライドシェアの実施エリア
2024年4月実施エリアと時間帯
以下に該当する対象エリアについては、順次運行スタートしております。
対象エリア | 車両不足の曜日と時間帯 | 不足車両数 |
東京都:23区、武蔵野市、三鷹市 | 月~金:7時台~10時台 | 1780台 |
金、土:16時台~19時台 | 1100台 | |
土:0時台~4時台 | 2540台 | |
日:10時台~13時台 | 270台 | |
神奈川県:横浜市、川崎市など | 金、土、日:0時台~5時台 | 940台 |
金、土、日:16時台~19時台 | 480台 | |
愛知県:名古屋市、瀬戸市、日進市など | 金 : 16時台~19時台 | 90台 |
土 : 00時台~03時台 | 190台 | |
京都府:京都市、宇治市など | 月水木 : 16時台~19時台 | 200台 |
火~金 : 00時台~04時台 | 200台 | |
金土日 : 16時台~翌5時台 | 490台 |
上記の他、長野県軽井沢町でも日本型ライドシェアの運行がスタートしました。
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2024年5月以降実施エリア
3月29日に国土交通省は、4月中に配車アプリデータに基づき不足車両数を算出・公表する営業区域を発表しました。以下地域については、4月中に不足車両数を算出して公表し、5月以降にタクシー事業者に実施意向のある地域で順次ライドシェアの運行が開始されます。導入車両数は、4月実施同様にタクシー不足分が対象になる見通しです。
対象エリア
- 札幌交通圏(札幌市、江別市、石狩市(旧厚田村、浜益村区域を除く)、北広島市、新千歳空港(冬期))
- 仙台市
- 県南中央交通圏(川口市・さいたま市・鴻巣市・上尾市・蕨市・戸田市・桶川市・北本市・伊奈町)
- 千葉交通圏(千葉市・四街道市)
- 大阪市域交通圏(大阪市、豊中市、吹田市、堺市、守口市、東大阪市、八尾市、門真市)
- 神戸市域交通圏(神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市・伊丹市・宝塚市・川西市・明石市・川辺郡・大阪国際空港の区域)
- 広島交通圏(広島市(旧湯来町区域を除く)、廿日市市(旧佐伯町、吉和村、大野町、宮島町区域を除く)、府中町、海田町、熊野町、坂町)
- 福岡交通圏(福岡市、春日市、大野城市、筑紫野市、太宰府市、古賀市、糸島市、那珂川市、宇美町、篠栗町、志免町、須恵町、新宮町、久山町、粕屋町)
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まとめ
いかがでしたか?日本型ライドシェアは4月からスタートして今後エリアや運行時間帯が拡大していく可能性が十分考えられます。世界ではライドシェアサービスは一般的な移動手段となっております。以前は利用時のトラブルが少なくありませんでしたが、企業の努力もあり改善が進んでいます。このような知見も踏襲した形で日本型ライドシェアは運行されていますので、この記事を通して少しでも安心感につながれば幸いです。そして利用するタイミングがあれば予約方法を参考にしていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!
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