神戸市など兵庫県で日本型ライドシェア開始!料金や予約方法は?

観光需要が増えてきた昨今、タクシー等を活用したラストワンマイルのニーズが高まり供給不足に陥っているというニュースを見かけることが多くなりました。国内外から訪れた人をスムーズに目的地に誘導できなければ観光産業の機会損失につながります。

この問題には国も積極的な動きを見せて解決を試みています。その中で出てきた解決策の一つがライドシェアです。

本記事では、神戸市や尼崎市など兵庫県で日本型ライドシェアサービスが利用できるエリアや、日本型ライドシェアの予約方法と料金についてご紹介します。併せて、兵庫県の自治体が取り組んでいるライドシェアやデマンドタクシー(相乗りタクシー)についてご紹介いたします。

兵庫県について

兵庫県は、日本の近畿地方に位置します。県庁所在地は神戸市で人口は約540万人です。たまねぎの生産量が全国1位と言われています。

兵庫県は神戸空港があります。遠方から訪れる人が公共交通機関を利用する場合、空港から観光地までの移動手段を検討する必要があります。温泉地など市街地から離れた場所によっては、公共交通手段の利用時間に制限があったり、公共交通手段ではたどり着けないスポットもあります。

まずは、どの観光スポットを巡りたいのか。そしてその交通手段をどうするのかを予め計画することをお勧めします。

兵庫県の市町村

兵庫県には41の市町村があります。そのうち市は29(神戸市、姫路市、尼崎市、明石市、西宮市、洲本市、芦屋市、伊丹市、相生市、豊岡市、加古川市、赤穂市、西脇市、宝塚市、三木市、高砂市、川西市、小野市、三田市、加西市、丹波篠山市、養父市、丹波市、南あわじ市、朝来市、淡路市、宍粟市、加東市、たつの市)あります。

ライドシェアとは

ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。

ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。

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日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始

2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。

対策方針

  • タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
  • 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
  • ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
  • タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
  • 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
  • ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
  • ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築

なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。

兵庫県のライドシェアについて

日本型ライドシェアの運行

2024年3月29日に国土交通省から発表があり、4月中に配車アプリデータに基づき不足車両数を算出・公表する営業区域を発表しました。兵庫県は神戸市・尼崎市・西宮市・芦屋市・伊丹市・宝塚市・川西市・明石市・川辺郡・大阪国際空港の区域が対象です。そして、2024年5月から兵庫県で日本型ライドシェアの運行が開始されました。日本交通関西のホームページにも運行開始のリリースがありました。

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日本型ライドシェアの利用料金について

2024年4月時点で、日本型ライドシェアの利用料金はタクシー料金と同じです。タクシー料金が1000円のルートの場合、日本型ライドシェアの料金も1000円です。これは、現行の日本型ライドシェアの導入目的がタクシー不足を補うためであること、そしてタクシー事業者がライドシェアサービスを運営しているので価格の公平性を保つために、差分が生まれないようにしていると思われます。世界のライドシェアサービスは、タクシー料金の2割程度安く利用できると言われています。今後料金については見直しが入る可能性もあるでしょう。

自治体の取り組み

兵庫県は神戸市のような大都市もあれば、地方に出ると自然豊かな場所がたくさんあります。そのため地方で暮らす際には車の利用が必要不可欠です。近年では、利便性を求めて人口が地方から都心部に集中する事象が発生しています。人口が流出してしまうと過疎化が進み、自治体の予算も逼迫することから公共事業の運営が厳しくなります。すると、公共交通にも影響を及ぼし、路線バスの運行終了など地域住民の移動手段がなくなってしまうこともあります。そのような状態を打開するために、各自治体ではさまざまな取り組みを行っております。いくつか事例をご紹介いたします。

養父市のライドシェア「やぶくる」

兵庫県では、兵庫県養父市で2018年から「やぶくる」というサービスが兵庫県から認可を受けて運用されています。

公共交通空白地等の移動が困難な市民や観光客等に対して、ライドシェアサービス事業提供することで、地域の活性化に貢献するサービスです。運行エリアは「関宮地域内限定」と「大屋地域内限定」2パターンあります。また、受付時間が8時~17時となっており、サービス提供のタイミングが限定的となっています。

料金は初乗り2kmまで600円となっています。世界各国で展開されているライドシェアサービスの料金は一般的にタクシー・ハイヤーよりも2~3割安いと言われているため、それと比較すると若干割高な料金体系となっています。

姫路市:デマンドタクシー

花田町高木地域では、車を保有していない方の移動手段がない公共交通空白エリアが存在していました。この地域住民の移動手段不足の課題を解消するために、デマンドタクシーが運行されています。利用対象者は該当地域にお住まいの住民です。予約は電話予約のみ受け付けています。詳しい情報は姫路市のホームページをご覧ください。

乗降場所の指定がなく、自宅から指定エリア内であればどこでも移動することがポイントです。しかし、運行の曜日が火曜日・金曜日のみ、その日に4回の運行と利用が限定されている印象を受けました。今後さらに事業が拡張することを期待します。

たつの市:デマンドタクシー「あかねちゃん」

たつの市では、市民の皆様の日常生活を支える移動手段としてデマンドタクシー「あかねちゃん」が運行されています。事前に利用予約を行い、自宅から指定の乗降場所まで移動することができます。予約は電話予約のみ受け付けています。利用対象者当該地域にお住まいの方です。車両はバンタイプを利用します。詳しい情報はたつの市のホームページをご覧ください。

たつの市では、なぜ日常生活を支える移動手段が必要だったのでしょうか。自宅まで迎えに来ることを考えると、高齢者など移動に問題を抱えている人をメインターゲットにしていると思われます。1日8便の運行と時間帯が限られているため、スムーズな移動を提供できているかというともう少し改善が必要に思われます。

御津区域に限り、観光客等の市外の人も利用することができるようです。地域住民意外にも対象エリアを広げて、観光需要を取り込むなど新しい可能性を探っているように思いました。

日本型ライドシェア予約方法

日本型ライドシェアは既に東京や神奈川などでスタートしているので、予約方法を事前に知ることができます。

日本型ライドシェアを利用するためには、タクシー事業と提携している配車アプリから予約する必要があります。ここでは予約可能な配車アプリをご紹介いたします。

Go

まずはアプリのダウンロードと会員登録が必要です。以下画像からアプリダウンロード画面に遷移します。現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。

予約フロー

ライドシェア車両は、タクシーが呼びにくい曜日・時間帯のみでマッチングする仕組みとなります。4/8に日本型ライドシェア利用可能エリアでGoアプリを利用したところ以下のように「ライドシェアドライバー稼働中」の表示が出ました。

「タクシー・ライドシェア」を選択し、マッチングした場合は、運賃が予め確定した状態で指定場所・時間で乗ることができます。4月8日時点では、タクシーとライドシェア車両の選択はできないようでした。気になる方はぜひ一度使って見てください。

安心・安全を保つ仕組みについて

まずはドライバー評価確認機能です。日本型ライドシェア車両への手配の際、当該車両のライドシェアドライバーに対する評価が表示される仕組みになるため、乗車前に確認することができます。乗車後にはドライバーに対する評価をつける画面がアプリに表示されます。乗車体験を利用者全員で評価していくことで、ライドシェアの品質を向上させることができます。

次に乗車中の通報機能です。乗車中、アプリ画面にて警察およびタクシー営業所への通報ボタンが表示されます。万が一身の危険を感じるような事象に遭遇した場合は即座にこの機能を利用しましょう。※画面は開発中のため、実際の仕様とは異なる場合があります。

参照:PR TIMES

Uber

4月上旬より日本型ライドシェアのサービス提供を国土交通省が定めた東京、神奈川、愛知、京都のエリアで開始すると発表しました。そして4月8日に、東京エリアでライドシェアサービスが開始しました。早速アプリを利用してみると、日本型ライドシェアの車両は「自家用タクシー」と表示されました。ライドシェア料金は、Uberの初回利用クーポン50%OFF適用外のため、Uber初回利用の方はタクシー利用の方がお得になる場合があります。

Uber 日本型ライドシェア利用

予約フロー

実際に日本型ライドシェアの利用を試みました。予約の前に、「自家用タクシー」の注意事項を確認しました。利用ができない条件や、キャンセル料金について記載されているので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。

Uber ライドシェア注意事項

実際に予約を行います。移動場所を確定したら事前決済に進みます。Uberに登録している決済方法で決済を行います。

決済が終わったらライドシェア車両の到着を待ちます。

Uber ライドシェア車両待ち

この日は、ライドシェア車両が到着しませんでした。その場合は、このようなキャンセル画面が表示されます。決済した料金は全額返金されます。

Uber ライドシェアキャンセル

安心・安全を保つ仕組みについて

Uberのアプリでは、Uberがグローバルで展開しているライドシェアサービスの運用知見を踏襲し、乗客およびドライバーの安全確保のため、アプリ上の様々な機能を通じて予防と対策を実施しております。

  1. 家族や友人などの信頼できる連絡先を設定し、乗車状況をリアルタイムで共有する機能
  2. 利用中に不自然な停車やルート変更を検知し、Uberから乗客に安全確認メッセージを送信する機能
  3. ドライバーおよび乗客を評価する機能
  4. 乗車中に問題が発生した場合、アプリの緊急通報ボタンから警察に通報できる機能

これらの機能を活用して、安心・安全にライドシェアサービスを利用しましょう。

参照:PR TIMES

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NearMe(ニアミー)を利用したライドシェア

NearMeは乗車地から空港へ移動するためのタクシーをライドシェアすることができるサービスです。※政府が推進している「日本型ライドシェア」とは異なります。

NearMe Airport:エアポートシャトル

最大9名まで乗ることができるライドシェア(相乗り)サービスです。乗車地から目的地(空港)までのルートをAIで分析し、利用者をピックアップするルートの最適化を行い、目的地に向かいます。
ドライバーはNearMeが提携している運行事業者が行います。

NearMe Limo:エアポート貸切リモ

最大9名まで乗ることができる貸切ハイヤー・タクシー配車サービスです。NearMe Airportとは異なり、荷物の追加料金は発生しません。乗車48時間前まではキャンセル無料です。ドライバーはNearMeが提携している運行事業者が行います。

兵庫県でNearMeを利用する

関西国際空港への行き来にNearMeを利用することができます。サービスはNearMe Airport、NearMe Limoどちらも利用可能です。対象エリアは次の通りです。

サービス提供エリア:兵庫県
NearMe Airport伊丹市、宝塚市、西宮市
NearMe Limo伊丹市、宝塚市、西宮市

参考までに、1週間後に大人2人子供2人で関西国際空港から西宮駅まで利用する場合の価格がどうなるのか見てみましょう。

料金はシェア乗り(NearMe Airport)は26300円、貸切(NearMe Limo)は32800円となりました。この料金には早割(7日前予約)が適用された金額です。大人2人子供2人を単純に4人で移動したと考えると、一人当たりシェア乗りが6500円程度、貸切が8000円程度で目的地にたどり着くことができそうです。なお、手配した車両にライドシェアする人が他にもいる場合は、シェア乗りの価格がもう少し安くなります。

気になる方はこちらからアプリをダウンロードしてみてください。[Sponsored]

兵庫県で利用できるタクシー配車アプリ

最後に、兵庫県で利用できるタクシー配車アプリについても抑えておきましょう。

Uber Taxi(ウーバータクシー)

グローバルでライドシェアサービスを展開しているUberでは、日本でUber Taxiのサービスを展開しています。

兵庫県は、神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市、川西市、淡路市などで利用することができます。最新の情報はUberにて確認してください。

Go

GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しています。

兵庫県は、神戸市、姫路市、尼崎市、明石市、西宮市、芦屋市、伊丹市、加古川市、西脇市 ※、宝塚市、三木市、高砂市、川西市、小野市、三田市、加西市 ※、加東市、たつの市 ※、赤穗市、川辺郡猪名川町、多可郡多可町、加古郡稲美町、加古郡播磨町、揖保郡太子町 ※が対象エリアです。(※一部地域を除く)

現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。


まとめ

いかがでしたか?2024年5月から兵庫県で日本型ライドシェアの運行がスタートいたしました。また、日本型ライドシェア対象外の地域では、自治体がデマンドタクシーを活用して、地域住民の移動手段の課題を解決する取り組みを行なっていることがわかりました。まだ始まったばかりのサービスなので課題も多数あると思います。利用者がより満足するように改善が繰り返されることを期待します。

最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!

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