さいたま市や川口市など埼玉県で日本型ライドシェア開始!料金や予約方法は?

観光需要が増えてきた昨今、タクシー等を活用したラストワンマイルのニーズが高まり供給不足に陥っているというニュースを見かけることが多くなりました。国内外から訪れた人をスムーズに目的地に誘導できなければ観光産業の機会損失につながります。

この問題には国も積極的な動きを見せて解決を試みています。その中で出てきた解決策の一つがライドシェアです。

本記事では、さいたま市や川口市など埼玉県で日本型ライドシェアサービスが利用できるエリアや、日本型ライドシェアの予約方法と料金についてご紹介します。併せて、埼玉県の自治体が取り組んでいるデマンドタクシー(相乗りタクシー)についてご紹介いたします。

埼玉県について

埼玉県は、日本の関東地方に位置します。県庁所在地はさいたま市で人口は約730万人です。さといもの収穫量が全国1位と言われています。

埼玉県内には、数々の歴史的重要文化財、ジブリファン必見のトトロの森やムーミンバレーなど、観光スポットが満載です。

交通面では、埼玉県は東京都心へのアクセスが良好で、都心から日帰りも十分可能です。県内には東武鉄道や西武鉄道、首都圏新都市鉄道などの鉄道網が広がっており、各地への移動が便利です。また、道路網も整備されており、車での移動もスムーズです。

埼玉県の市町村

埼玉県にはさいたま市に10の区(西区、北区、大宮区、見沼区、中央区、桜区、浦和区、南区、緑区、岩槻区)と63の市町村があります。そのうち市は40(さいたま市、川越市、熊谷市、川口市、行田市、秩父市、所沢市、飯能市、加須市、本庄市、東松山市、春日部市、狭山市、羽生市、鴻巣市、深谷市、上尾市、草加市、越谷市、蕨市、戸田市、入間市、朝霞市、志木市、和光市、新座市、桶川市、久喜市、北本市、八潮市、富士見市、三郷市、蓮田市、坂戸市、幸手市、鶴ヶ島市、日高市、吉川市、ふじみ野市、白岡市)あります。

ライドシェアとは

ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。

ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。

<関連記事>

日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始

2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。

対策方針

  • タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
  • 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
  • ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
  • タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
  • 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
  • ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
  • ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築

なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。

埼玉県のライドシェアについて

埼玉県で日本型ライドシェアサービスが開始!

2024年3月29日に国土交通省から発表があり、4月中に配車アプリデータに基づき不足車両数を算出・公表する営業区域を発表しました。埼玉県は川口市・さいたま市・鴻巣市・上尾市・蕨市・戸田市・桶川市・北本市・伊奈町が対象です。そして、2024年5月から日本型ライドシェアの運行が開始されました。埼玉県のホームページにも情報が更新されました。

<関連記事>

日本型ライドシェアの利用料金について

2024年4月時点で、日本型ライドシェアの利用料金はタクシー料金と同じです。タクシー料金が1000円のルートの場合、日本型ライドシェアの料金も1000円です。これは、現行の日本型ライドシェアの導入目的がタクシー不足を補うためであること、そしてタクシー事業者がライドシェアサービスを運営しているので価格の公平性を保つために、差分が生まれないようにしていると思われます。世界のライドシェアサービスは、タクシー料金の2割程度安く利用できると言われています。今後料金については見直しが入る可能性もあるでしょう。

自治体の取り組み

埼玉県はさいたま市のような大都市もあれば、地方に出ると自然豊かな場所がたくさんあります。そのため地方で暮らす際には車の利用が必要不可欠です。近年では、利便性を求めて人口が地方から都心部に集中する事象が発生しています。人口が流出してしまうと過疎化が進み、自治体の予算も逼迫することから公共事業の運営が厳しくなります。すると、公共交通にも影響を及ぼし、路線バスの運行終了など地域住民の移動手段がなくなってしまうこともあります。そのような状態を打開するために、各自治体ではさまざまな取り組みを行っております。いくつか事例をご紹介いたします。

さいたま市:デマンドタクシー「チョイソコさいたまいわつき号」

さいたま市の岩槻区柏崎・美幸町地区で実証実験中のデマンドタクシー「チョイソコさいたまいわつき号」は、路線バスの補完交通として導入されました。交通が不便な地域の効率的な解消と、市民の利便性向上が目的となっております。利用対象者は、該当するエリアの住民に限定されています。利用するためには事前予約が必要で、電話予約かWEB予約から受け付けています。指定されている乗降場所の範囲を移動することができます。詳しい情報はさいたま市のホームページをご覧ください。

運賃が特徴的で、通常利用は300円ですが、路線バスに連結する停留所を利用した場合は100円で利用することができます。実際の利用レポートを確認したところ、2021年4月〜2022年3月で約1400件の予約がありました。うち高齢者が88%の割合で利用していました。意外だったのは、利用以前は自動車を利用して移動していた人の数が多かったことです。高齢に伴い免許返納をしたのか、運転に不安があったのか、何らかの理由があったと推測します。

秩父市:デマンドタクシー「あいAIタクシー」

秩父市吉田・大田地域で運行しているデマンドタクシー「あいAIタクシー」があります。利用対象者は該当エリアに在住の方はどなたでも利用することができます。利用するためには事前予約が必要で、電話予約かWEB予約から受け付けています。該当エリアであればどこでも乗降可能です。詳しい情報は秩父市のホームページをご覧ください。

この地域でデマンドタクシーを導入した背景は、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指す「デジタル田園都市国家構想」の一環とされています。秩父市は自然豊かな地域なので、交通空白地域に対する移動手段の提供という目的であれば対象地域を広げても良い印象です。しかし目的が違うので地域を限定して、実証実験的な位置付けで運行されていると思われます。運行にあたって、株式会社未来シェアのAIデマンド運行システム「SAVS(サブス)」を導入しています。仕組みが機能するのか、利用ニーズや収支の状況を見てスケール余地があるのか、見極めているフェーズと考えられます。ポジティブな結果が得られれば今後対象エリアが拡大する可能性があるかもしれません。

川越市:デマンドタクシー「かわまる」

交通空白地域の移動を支援し、生活の利便性を向上させることを目的として川越市でデマンドタクシー「かわまる」が運行されています。ですので、対象エリアは中心部は省かれています。利用対象者は川越市民に限定されています。利用者は事前予約を行い、指定の乗降場所の区間で移動することができます。予約方法は電話予約とWEB予約で受け付けています。バンタイプの車両で最大8人まで乗ることができます。詳しい情報は川越市のホームページをご覧ください。

この取り組みは、予約状況に合わせて運行ルートや運行時間が変更になるため、スムーズな移動を利用者に提供することができます。運営側も予約状況に合わせて運行タイミングを最適化することができるためコスト面のメリットがあります。

また実証実験を一度行ってから、現在の本格運用に移行しているため、課題を把握して改善しながら運行に取り組んでいることが想定されます。

日本型ライドシェア予約方法

日本型ライドシェアは既に東京や神奈川などでスタートしているので、予約方法を事前に知ることができます。

日本型ライドシェアを利用するためには、タクシー事業と提携している配車アプリから予約する必要があります。ここでは予約可能な配車アプリをご紹介いたします。

Go

まずはアプリのダウンロードと会員登録が必要です。以下画像からアプリダウンロード画面に遷移します。現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。

予約フロー

ライドシェア車両は、タクシーが呼びにくい曜日・時間帯のみでマッチングする仕組みとなります。4/8に日本型ライドシェア利用可能エリアでGoアプリを利用したところ以下のように「ライドシェアドライバー稼働中」の表示が出ました。

「タクシー・ライドシェア」を選択し、マッチングした場合は、運賃が予め確定した状態で指定場所・時間で乗ることができます。4月8日時点では、タクシーとライドシェア車両の選択はできないようでした。気になる方はぜひ一度使って見てください。

安心・安全を保つ仕組みについて

まずはドライバー評価確認機能です。日本型ライドシェア車両への手配の際、当該車両のライドシェアドライバーに対する評価が表示される仕組みになるため、乗車前に確認することができます。乗車後にはドライバーに対する評価をつける画面がアプリに表示されます。乗車体験を利用者全員で評価していくことで、ライドシェアの品質を向上させることができます。

次に乗車中の通報機能です。乗車中、アプリ画面にて警察およびタクシー営業所への通報ボタンが表示されます。万が一身の危険を感じるような事象に遭遇した場合は即座にこの機能を利用しましょう。※画面は開発中のため、実際の仕様とは異なる場合があります。

参照:PR TIMES

Uber

4月上旬より日本型ライドシェアのサービス提供を国土交通省が定めた東京、神奈川、愛知、京都のエリアで開始すると発表しました。そして4月8日に、東京エリアでライドシェアサービスが開始しました。早速アプリを利用してみると、日本型ライドシェアの車両は「自家用タクシー」と表示されました。ライドシェア料金は、Uberの初回利用クーポン50%OFF適用外のため、Uber初回利用の方はタクシー利用の方がお得になる場合があります。

Uber 日本型ライドシェア利用

予約フロー

実際に日本型ライドシェアの利用を試みました。予約の前に、「自家用タクシー」の注意事項を確認しました。利用ができない条件や、キャンセル料金について記載されているので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。

Uber ライドシェア注意事項

実際に予約を行います。移動場所を確定したら事前決済に進みます。Uberに登録している決済方法で決済を行います。

決済が終わったらライドシェア車両の到着を待ちます。

Uber ライドシェア車両待ち

この日は、ライドシェア車両が到着しませんでした。その場合は、このようなキャンセル画面が表示されます。決済した料金は全額返金されます。

Uber ライドシェアキャンセル

安心・安全を保つ仕組みについて

Uberのアプリでは、Uberがグローバルで展開しているライドシェアサービスの運用知見を踏襲し、乗客およびドライバーの安全確保のため、アプリ上の様々な機能を通じて予防と対策を実施しております。

  1. 家族や友人などの信頼できる連絡先を設定し、乗車状況をリアルタイムで共有する機能
  2. 利用中に不自然な停車やルート変更を検知し、Uberから乗客に安全確認メッセージを送信する機能
  3. ドライバーおよび乗客を評価する機能
  4. 乗車中に問題が発生した場合、アプリの緊急通報ボタンから警察に通報できる機能

これらの機能を活用して、安心・安全にライドシェアサービスを利用しましょう。

参照:PR TIMES

<関連情報>

埼玉県で利用できるタクシー配車アプリ

最後に、埼玉県で利用できるタクシー配車アプリについても抑えておきましょう。

Uber Taxi(ウーバータクシー)

グローバルでライドシェアサービスを展開しているUberでは、日本でUber Taxiのサービスを展開しています。

埼玉県は、さいたま市、川口市、春日部市、草加市、越谷市、蕨市、戸田市、朝霞市、和光市、新座市、八潮市、三郷市などで利用することができます。最新の情報はUberにて確認してください。

Go

GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しています。

埼玉県は、さいたま市、川口市、川越市、所沢市、飯能市 ※、加須市 ※、東松山市、春日部市、狭山市 ※、鴻巣市 ※、上尾市、草加市、越谷市、蕨市、戸田市 ※、入間市 ※、朝霞市、志木市、和光市、新座市、桶川市、久喜市、八潮市、富士見市、三郷市 ※、蓮田市、北本市、坂戸市、幸手市、鶴ヶ島市 ※、日高市 ※、吉川市、ふじみ野市、白岡市、秩父市、熊谷市、行田市、加須市 ※、本庄市 ※、羽生市 ※、深谷市 ※、北足立郡、入間郡 ※、入間郡毛呂山町、比企郡 ※、秩父郡東秩父村 ※、児玉郡神川町、南埼玉郡宮代町、北葛飾郡杉戸町、北葛飾郡松伏町、秩父郡横瀬町 ※、秩父郡皆野町 ※、秩父郡長瀞町 ※、秩父郡小鹿野町 ※が対象エリアです。(※一部地域を除く)

現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。


まとめ

いかがでしたか?2024年5月から埼玉県で日本型ライドシェアの運行がスタートいたしました。また、日本型ライドシェア対象外の地域では、自治体がデマンドタクシーを活用して、地域住民の移動手段の課題を解決する取り組みを行なっていることがわかりました。まだ始まったばかりのサービスなので課題も多数あると思います。利用者がより満足するように改善が繰り返されることを期待します。

最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました