観光需要が増えてきた昨今、タクシー等を活用したラストワンマイルのニーズが高まり供給不足に陥っているというニュースを見かけることが多くなりました。国内外から訪れた人をスムーズに目的地に誘導できなければ観光産業の機会損失につながります。
この問題には国も積極的な動きを見せて解決を試みています。その中で出てきた解決策の一つがライドシェアです。
本記事では、福岡市や春日市など福岡県で日本型ライドシェアサービスが利用できる予定のエリアや、日本型ライドシェアの予約方法と料金についてご紹介します。併せて、福岡県の自治体が取り組んでいるデマンドタクシー(相乗りタクシー)についてご紹介いたします。
福岡県について
福岡県は、日本の九州地方に位置します。県庁所在地は福岡市で人口は約120万人です。キウイフルーツが全国1位と言われています。
観光に目を向けると、博多の屋台などのグルメスポットや水族館、歴史にまつわるスポットも多く存在します。世界遺産にも登録された「宗像大社」は、日本神話に登場する日本最古の神社の一つと伝えられています。日本各地に6000余ある宗像神社、厳島神社、宗像三女神を祀る神社の総本宮と言われています。
福岡県の文化で全国的に有名な催しといえば、毎年5月3日と4日に行われる博多どんたく港まつりです。ゴールデンウィーク期間開催の祭事、催し物としては日本有数と言われています。
福岡県の市町村
福岡県には60の市町村があります。そのうち市は29(北九州市、福岡市、大牟田市、久留米市、直方市、飯塚市、田川市、柳川市、八女市、筑後市、大川市、行橋市、豊前市、中間市、小郡市、筑紫野市、春日市、大野城市、宗像市、太宰府市、古賀市、福津市、うきは市、宮若市、嘉麻市、朝倉市、みやま市、糸島市、那珂川市)あります。
ライドシェアとは
ライドシェアは自動車のシェアリング方法の1つです。ライドシェアは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。いわば「相乗り」と同じ意味です。一般的に「相乗り」というと、タクシーを利用する際に行き先が近い客同士がタクシーをシェアすることを思い浮かべると思いますが、最近流行りのライドシェアは、タクシーだけではなく一般の個人ドライバーとドライブをシェアすることも指します。
ライドシェアは、より多くの人が1台の車両を使って移動することで、燃料費、高速料金、運転のストレスなど、人々の移動コストを削減します。相乗りは、移動を共有することで大気汚染、二酸化炭素排出量、道路の渋滞、駐車スペースの必要性が軽減されるため、より環境に優しくなる側面もあります。
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日本型ライドシェアが2024年4月より運行開始
2023年12⽉20⽇に第3回デジタル⾏財政改⾰会議が実施されました。交通分野の成果の一つに、タクシー・ドライバーの確保のための規制緩和、地域の⾃家⽤⾞・ドライバー活⽤によるライドシェア(タクシー事業者の運⾏管理下での新たな仕組みの創設)、⾃家⽤有償旅客運送制度の改善、タクシー事業者以外の者が⾏うライドシェア事業に係る法律制度についての方針が決まりました。
対策方針
- タクシー・ドライバー確保のための規制緩和(二種免許有無の緩和、地理試験の廃⽌など)
- 供給を補うため地域の⾃家⽤⾞や⼀般ドライバーを活かしたライドシェアサービスを2024年4⽉から開始予定。タクシー事業者の運⾏管理の下で仕組化
- ⾃家⽤有償旅客運送制度を2023年内から改善
- タクシー事業者以外の者がライドシェア事業を⾏うことを位置付ける法律制度について、2024年6⽉に向けて議論
- 供給量増加に向けて、自動運転技術の活用を検討。⾃動運転レベル4の社会実装・事業化に必要な初期投資⽀援の予算措置を開始
- ⾃動⾛⾏⾞両のルールの在り⽅を検討する場を2023年12⽉に設置
- ⾃動運転の⾛⾏に係る審査に必要な⼿続きの透明性・公平性の確保策を検討するための関係省庁の枠組みを構築
なお、2024年4月8日より東京都で日本型ライドシェアの運行が開始されています。
福岡県のライドシェア検討状況
日本型ライドシェアの運行
2024年3月29日に国土交通省から発表があり、4月中に配車アプリデータに基づき不足車両数を算出・公表する営業区域を発表しました。福岡県は福岡市、春日市、大野城市、筑紫野市、太宰府市、古賀市、糸島市、那珂川市、宇美町、篠栗町、志免町、須恵町、新宮町、久山町、粕屋町が対象です。算出結果とタクシー事業者にライドシェアサービスの実施意向があった場合、最短で5月からライドシェアの運行が開始されます。
詳細はこちらをご覧ください。
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日本型ライドシェアの利用料金について
2024年4月時点で、日本型ライドシェアの利用料金はタクシー料金と同じです。タクシー料金が1000円のルートの場合、日本型ライドシェアの料金も1000円です。これは、現行の日本型ライドシェアの導入目的がタクシー不足を補うためであること、そしてタクシー事業者がライドシェアサービスを運営しているので価格の公平性を保つために、差分が生まれないようにしていると思われます。世界のライドシェアサービスは、タクシー料金の2割程度安く利用できると言われています。今後料金については見直しが入る可能性もあるでしょう。
過去Uberのライドシェア実験が頓挫した経験も
Uberは2015年2月、個人が自動車を共有するライドシェアの試験運行プログラムを福岡市で開始しました。しかし、その実験は約1か月程度で終了しました。終了した理由は国土交通省からの指摘によるものでした。
日本で最初と言っても過言ではないスピード感で、福岡県はライドシェアの取り組みを検討していたと思います。積極的に先進的な移動手段の導入を試みましたが、過去にはこのような経験もありました。
自治体の取り組み
上記のように積極的に新しい仕組みの導入を試みている福岡県です。移動手段不足の課題に対する解決策としての取り組み意外にも、新しい公共交通手段のあり方を模索する目的で自治体が取り組んでいるケースがあります。いくつか事例を見てみましょう。
福岡市:オンデマンド交通社会実験
福岡市では、高齢化の進展等に伴い、公共交通が不便な地域における、買い物や通院などの生活交通確保が課題となっており、持続可能な仕組みづくりに取り組む必要があると考えている。地域にの状況に合わせた移動手段として福岡市でデマンドタクシー(予約制の相乗りタクシー)の運行がスタート。東区、南区、城南区、中央区が対象。車両は各エリアによってバスタイプ、タクシータイプと異なった車両が運行されています。利用対象は全員です。詳しい情報は福岡市のホームページをご覧ください。
これは、高齢者向けのサービスではあるものの、若いうちからサービスの存在と利用してもらうことで、地域の一般的な移動手段と認知してもらう意味合いも含まれていそうです。公共交通手段が充実している中央区も対象に含まれているのが興味深いところです。
宮若市:デマンドタクシー「ふれタク」
宮若市でもミニバンタイプの車両でデマンドタクシーが運行されています。運行エリアは限定的で、公共交通機関から離れたエリアの印象です。利用は事前予約が必要で、電話予約か専用のアプリから予約することができます。詳しい情報は宮若市のホームページをご覧ください。
利用対象者は全員ですが、生活環境から主に高齢者など車を保有していない方の移動手段の課題に対する対策と考えられます。もし、隣接地域で巡回バスの利用頻度が悪い場合は、より広域でデマンドタクシーの活用を検討すると経済面でも効果が出る可能性もあります。今後の展開が楽しみです。
豊前市:デマンドタクシー
黒土地区および三毛門地区の一部集落においてデマンドタクシーの運行が実施されています。運行時刻表から希望の時間帯で予約し、自宅または自宅付近から指定の乗降場所まで移動することができます。利用対象は全員。予約は電話予約のみ受け付けています。詳しい情報は豊前市のホームページをご覧ください。
時刻表を確認したところ、一日3便しか運行されておりません。利用者にとって、デマンドタクシーを使ったフレキシブルな移動という利点が少し損なわれている印象を受けました。今後増便するかどうかは需要を把握してからなのでしょうか。今後の動きが気になるところです。
日本型ライドシェア予約方法
日本型ライドシェアは既に東京や神奈川などでスタートしているので、予約方法を事前に知ることができます。
日本型ライドシェアを利用するためには、タクシー事業と提携している配車アプリから予約する必要があります。ここでは予約可能な配車アプリをご紹介いたします。
Go
まずはアプリのダウンロードと会員登録が必要です。以下画像からアプリダウンロード画面に遷移します。現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。
予約フロー
ライドシェア車両は、タクシーが呼びにくい曜日・時間帯のみでマッチングする仕組みとなります。4/8に日本型ライドシェア利用可能エリアでGoアプリを利用したところ以下のように「ライドシェアドライバー稼働中」の表示が出ました。
「タクシー・ライドシェア」を選択し、マッチングした場合は、運賃が予め確定した状態で指定場所・時間で乗ることができます。4月8日時点では、タクシーとライドシェア車両の選択はできないようでした。気になる方はぜひ一度使って見てください。
安心・安全を保つ仕組みについて
まずはドライバー評価確認機能です。日本型ライドシェア車両への手配の際、当該車両のライドシェアドライバーに対する評価が表示される仕組みになるため、乗車前に確認することができます。乗車後にはドライバーに対する評価をつける画面がアプリに表示されます。乗車体験を利用者全員で評価していくことで、ライドシェアの品質を向上させることができます。
次に乗車中の通報機能です。乗車中、アプリ画面にて警察およびタクシー営業所への通報ボタンが表示されます。万が一身の危険を感じるような事象に遭遇した場合は即座にこの機能を利用しましょう。※画面は開発中のため、実際の仕様とは異なる場合があります。
参照:PR TIMES
Uber
4月上旬より日本型ライドシェアのサービス提供を国土交通省が定めた東京、神奈川、愛知、京都のエリアで開始すると発表しました。そして4月8日に、東京エリアでライドシェアサービスが開始しました。早速アプリを利用してみると、日本型ライドシェアの車両は「自家用タクシー」と表示されました。ライドシェア料金は、Uberの初回利用クーポン50%OFF適用外のため、Uber初回利用の方はタクシー利用の方がお得になる場合があります。

Uber 日本型ライドシェア利用
予約フロー
実際に日本型ライドシェアの利用を試みました。予約の前に、「自家用タクシー」の注意事項を確認しました。利用ができない条件や、キャンセル料金について記載されているので、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。

Uber ライドシェア注意事項
実際に予約を行います。移動場所を確定したら事前決済に進みます。Uberに登録している決済方法で決済を行います。
決済が終わったらライドシェア車両の到着を待ちます。

Uber ライドシェア車両待ち
この日は、ライドシェア車両が到着しませんでした。その場合は、このようなキャンセル画面が表示されます。決済した料金は全額返金されます。

Uber ライドシェアキャンセル
安心・安全を保つ仕組みについて
Uberのアプリでは、Uberがグローバルで展開しているライドシェアサービスの運用知見を踏襲し、乗客およびドライバーの安全確保のため、アプリ上の様々な機能を通じて予防と対策を実施しております。
- 家族や友人などの信頼できる連絡先を設定し、乗車状況をリアルタイムで共有する機能
- 利用中に不自然な停車やルート変更を検知し、Uberから乗客に安全確認メッセージを送信する機能
- ドライバーおよび乗客を評価する機能
- 乗車中に問題が発生した場合、アプリの緊急通報ボタンから警察に通報できる機能
これらの機能を活用して、安心・安全にライドシェアサービスを利用しましょう。
参照:PR TIMES
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福岡のライドシェア料金を予想
今後ライドシェアが福岡でも運用開始されることを見越して、かってにライドシェアの料金相場を予想してみました。こちらの記事もお楽しみください。
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NearMe(ニアミー)を利用したライドシェア
NearMeは乗車地から空港へ移動するためのタクシーをライドシェアすることができるサービスです。※政府が推進している「日本型ライドシェア」とは異なります。
NearMe Airport:エアポートシャトル
最大9名まで乗ることができるライドシェア(相乗り)サービスです。乗車地から目的地(空港)までのルートをAIで分析し、利用者をピックアップするルートの最適化を行い、目的地に向かいます。
ドライバーはNearMeが提携している運行事業者が行います。
NearMe Limo:エアポート貸切リモ
最大9名まで乗ることができる貸切ハイヤー・タクシー配車サービスです。NearMe Airportとは異なり、荷物の追加料金は発生しません。乗車48時間前まではキャンセル無料です。ドライバーはNearMeが提携している運行事業者が行います。
福岡県でNearMeを利用する
福岡空港・北九州空港への行き来にNearMeを利用することができます。サービスはNearMe Airportが利用できます。対象エリアは次の通りです。
サービス | 福岡空港 | 北九州空港 |
NearMe Airport | 福岡市 | 北九州市(小倉南区、小倉北区、門司区)、苅田町 |
参考までに、1週間後に大人2人子供2人で福岡空港から博多駅まで利用する場合の価格がどうなるのか見てみましょう。

料金は2440円となりました。この料金には早割(7日前予約)が適用された金額です。大人2人子供2人を単純に4人で移動したと考えると、一人当たり800円程度で目的地にたどり着くことができそうです。なお、手配した車両にライドシェアする人が他にもいる場合は、シェア乗りの価格がもう少し安くなります。
気になる方はこちらからアプリをダウンロードしてみてください。[Sponsored]

福岡県で利用できるタクシー配車アプリ
最後に、福岡県で利用できるタクシー配車アプリについても抑えておきましょう。
Uber Taxi(ウーバータクシー)
グローバルでライドシェアサービスを展開しているUberでは、日本でUber Taxiのサービスを展開しています。
福岡県は、福岡市などで利用することができます。最新の情報はUberにて確認してください。
Go
GO(ゴー)は、約10万台のタクシーをネットワークするGOが2020年9月よりスタートしたタクシーアプリです。現在2,000万ダウンロードを突破しています。
福岡県は、福岡市 ※、筑紫野市 ※、春日市 ※、大野城市 ※、太宰府市 ※、古賀市 ※、糸島市 ※、那珂川市 ※、久留米市、糟屋郡 ※が対象エリアです。(※一部地域を除く)
現在、乗るたび500円クーポンがもらえる、「GOする!キャンペーン」の実施期間中です。初めて「GO」アプリにご登録、かつ対象エリアで利用すると、3ヶ月連続で乗車するたびに500円クーポンを月間3回まで受け取ることができます。クーポン利用には条件がありますので、詳細はキャンペーンクーポンご利用条件をご確認ください。
まとめ
いかがでしたか?2024年4月時点で北海道では日本型ライドシェアの運行はされておりませんでした。しかし、過疎地域など地域住民の移動手段に課題を抱えている自治体では、デマンドタクシーの運行などで解決を図っている状況が確認できました。
2024年4月に国土交通省がタクシー不足の調査エリアに福岡県の一部エリアを対象にしました。タクシー不足の関する調査結果とタクシー事業者の申請が通れば、早ければ5月から日本型ライドシェアサービスの運行が開始されます。ラストワンマイルの移動手段不足の課題解決にライドシェアが貢献するかどうか、注目していきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。他の記事もぜひご覧ください!
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